どうも神田です!
以前、サイトの方にこんな質問が届きました。
回答はTwitterの方でさせていただきました。
声量は、声の大きさではありません。
大きな声を出す人がいますが、その方法では喉を傷つけてしまいます。
また、肺活量を鍛えれば声量が上がるわけでもありません。
たしかに肺活量を鍛えた結果、副次的に声量が上がることはあります。ですが、この2つは=ではありません。— らいおん丸@カラオケステップアップ講座 (@sora_roots) July 9, 2020
大きな声を出す人がいますが、その方法では体内の空気をすぐに使い切ってしまいます。
また、肺活量を鍛えれば声量が上がるわけでもありません。
たしかに肺活量を鍛えた結果、副次的に声量が上がることはあります。ですが、この2つは=ではありません。
声量を正しく理解しよう
声量の考え方として多いのは
- 声を大きく出す
- 肺活量を増やす
そういった記載や考えが多いようです。
実は、声量は声の大きさではない
声量は頑張って上がるものではありませんし、無理な大声は喉を傷めます。体力も消費しますし、息切れもしますし、良いことはありません。それを繰り返しても上達はしないので、試しているなら今すぐ辞めてください。
最悪喉を傷めすぎて病気になる可能性もあります。ポリープなどですね。
実は、肺活量は声量に直接影響しない
こちらも間違えている人が多い意見です。確かに声を大きく出す、よりは説得力がありますね。練習をして喉を傷めることもありません。
もしそうならスポーツをしている人はみんな声量が大きいことになります。アスリートならばさらに大きいですし、マラソン選手なんて最強ですね。ですが、そんなことはありません。
肺活量は体内に入れることができる空気の量です。カラオケでは息継ぎをしないでどれだけ長く歌えるか、に影響します。
ゆったりとしたペースの曲は1つのフレーズが長かったりします。それを1回の息継ぎ(ブレス)でどこまで歌えるかという話ですね。
なので声量と完全に=ではありません。
肺活量を鍛えると息切れを防ぐことができます。体内に空気がない場合はそもそも声を出すことができません。そのため、声量を維持するのに肺活量は必要です。
また肺活量の練習を進めていくと、歌う用の喉がつくられるようになります。細かい説明は省きますが、私たちは話すための喉と、歌うための喉を持っています。
話す喉は発達していますが、歌う喉は未完成な人が多いです。肺活量の練習は歌うための喉をつくってくれます。
肺活量も歌うのに必要な技術です。まずは肺活量を鍛えてみて、そのあとに声量を鍛える、という練習法はとてもおススメです。
カラオケで肺活量を鍛える練習については以下の記事で詳細に述べています。アーティストのようにとても長いロングトーンをかっこよく決めたい!という場合に参考にしてください。
どうも神田です。「カラオケでロングトーンを習得したい!」という人向けにまとめページを作成しました。ロングトーンの習得方法や、それに向いている練習曲、さらには採点でロングトーンの高評価をもらう方法についてもまとめています。ぜひ[…]
カラオケでの声量を上げるテクニック3選
声の大きさでも、肺活量でもない。カラオケにおける声量は以下の3つで決まります。
- 歌声の響き
- 歌声の飛ばし
- マイクの使い方
①歌声の響きで、カラオケルームでの声量をUP
幸い、カラオケルームは密室で狭く、歌声が響きやすい構造をしています。声を響かせるには、発声のときに意識する場所を変えるとさらに効果的です。
- 低音:喉の奥を意識する
- 高音:鼻先や、その上を意識する
曲中でAメロは喉の奥を、サビは鼻先を意識してみましょう。意識する場所を変えることで、歌声をカラオケルームに響かせることができます。
低音を出す場合は喉が震えているかを、高音を出す場合は鼻が振動しているかを指で確認してみると効果的です。
②カラオケのマイクの向こうへ歌声を届けよう
通る歌声を出すのも声量アップになります。
例えば2階で勉強しているときに、1階から母親が「夕ご飯よー!」という声を出し、それを聞いた経験があると思います。
母親が出している声は大きいわけではありません。ですが自分の部屋の扉を貫通して耳まで届きますよね。遠くにいる人に声を届けようとすると、通りやすくなります。
カラオケで歌うときにはマイクに声を届けるように歌う人が多いです。しかし、マイクではなくその先に声を届けるようにするのがコツです。
向かいの壁に人が居ると想像して、その人に届くように歌うとやりやすいです。
イメージするためにもマイクは口からこぶし1つ分離すようにしましょう。また、通りやすい声を出すために口を大きく開けると効果的です。
③カラオケのマイクの使い方で歌声を逃がさないように
こちらは声量アップというよりも、ダウンさせないのが目的です。カラオケではマイクを使用して歌声を部屋中に響かせます。マイクを上手く使っていないと、声を全て拾えません。
仮に100の歌声を出していても、マイクの使い方が悪いと50の歌声しか拾えません。いくらカラオケルームが響きやすくても、半減していては大きな効果は期待できません。これでは声量がないと自分で思い込んだり、周りに思われても仕方がありません。
マイクの使い方で気を付けるべきは以下の2点です。
- マイクの棒部分を持つ
- マイクを口にまっすぐ向ける
マイクの球体部分の上側を持つと、マイクと口の間にてのひらで空間ができます。声がこもってハウリングを起こしてしまいます。通る歌声とは正反対です。
さらに手が邪魔してしまいます。マイクが正常に感知してくれないので、声を拾えません。
マイクの向け方にも注意です。
正しい向け方は、口とマイクが垂直です。
マイクの球体部分があなたの口の真正面に来るように持ちましょう。カラオケでのマイクの使い方は、小さなことですが大きな影響を与えます。
声量以外にもさまざまな影響を与えるので、カラオケのマイクは正しく使えるようにしておきましょう。
カラオケの機種本体でも声量を調整できる
上ではカラオケで声量を上げるための3つの方法を紹介してきました。実は、マイクの操作以外はカラオケの機種でも調節ができます。
歌声の響きは「エコー」の設定を上げればいいですし、歌声の飛ばしも設定に「シャープネス」という設定があります。さらにマイクの音量を上げることで、根本的に声量を上げることが可能です。
自分の実力ではなく、カラオケの機械に頼るのはいかがなものかと思われるかもしれません。その場合は、考え方を変えてみると良いでしょう。
カラオケルームに迫力のある歌声を響かせるなら、テクニックも設備も使いこなしていきましょう。とくに設備に関してはカラオケ特有のものです。これを使わないのはもったいないですよ。
さて、説明が終わったところで、カラオケで声量の練習をするおススメの流れを紹介します。
↓
声量の練習をする(響かせる場所をチェック!)
↓
本体の調整を行う
肺活量と声量の練習は、実際にカラオケで曲を歌唱して同時に行ってもOKです。
例えば一曲を歌唱する中で、
- ロングトーンの部分で息を吸わないように注意する
- ロングトーンの部分で音程が外れないように気を付ける
- Aメロでは喉の奥を意識して、自分の体の中で声を響かせるようにイメージする
- サビでは鼻先を意識して、口を大きく開けて歌う
といったことを意識すると良いでしょう。
練習を進めると、カラオケの機種本体での自分に合った設定が分かるようになります。私は部屋に入って、1曲歌ったときに、もっとも威力を発揮する設定を行います。
「神田さんの設定で歌うと気持ちがいい」と言われたこともあります。
自分で歌っていても気持ちが良いので、設定方法もマスターしましょう!