「紅 / X JAPAN」の歌い方【音域】

「紅 / X JAPAN」について歌い方や音域を解説しました。カラオケで歌う場合の参考にしてください。

自分のキーを知っているとより参考になります。自分のキーの判断方法は以下で説明しているので、調べてみましょう。

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曲情報をまとめた後に、実際にカラオケで歌唱して、歌うときに気を付ける点などを記載しています。歌いこなすために練習するときの参考にしていただければ幸いです。

「紅 / X JAPAN」の楽曲データ

紅 (シングルヴァージョン)
X
1993/11/21 ¥255

アーテイストX JAPAN
リリース1989/9/1
タイアップなし
総合難易度★★★★☆
音程難易度★★★☆☆
地声最低音mid1D#(D#3) ※イントロで登場
地声最高音hiD#(D#5) ※サビで登場
裏声最高音なし
スピードBPM156(とても速い)
ラップなし
紅について

1989年9月1日にリリースされたシングル曲です。X JAPANのシングル第3弾です。

タイトルの「紅」は「くれない」と読みます。一時期は「べに」と呼ばれていましたが、ライブでこの曲を演奏する前に「くれないだぁぁぁ!」とボーカルのTOSHIさんが叫ぶことが慣例となり、「くれない」という読み方が確定しました。

これに関しては、当時読み間違いが多かったために、叫ぶようにしていたとのことです。この叫びに関してはライブで「紅」は歌唱されるたびに行われていました。

タイアップはありませんが、甲子園ではよく応援歌として演奏される曲です。また、音楽ゲームである「太鼓の達人」にも収録され、難易度が高い曲として有名です。X JAPANの曲としては知名度はかなり高めになっています。

YouTubeにて、公式チャンネルが音源の動画を公開しています。
PVではないので、画面は切り替わりません。

静かに響くイントロからの、TOSHIさんの落ち着いた歌声が印象的です。しかし途中からがらりと伴奏の雰囲気が変わり、皆さんがよく知っている疾走系のメロディへと切り替わります。最終的には疾走したまま終了する、盛り上がれるナンバーです。

「紅 / X JAPAN」の構成と歌い方について

曲の構成
  • 1番:イントロ→Aメロ→Bメロ→Aメロ→Bメロ→サビ
  • 2番:Bメロ→ラストサビ→アウトロ
歌い方解説
イントロ

全部英語歌詞となっています。メロディは静かで、ゆったりと流れていきます。疾走感はまだ感じられません。

全部英語歌詞ですが、全ての単語を発声します。そのため発声しない単語や部分はありません。歌詞はやや敷き詰めていますが、歌いやすく余裕があります。音程変化も複雑ではありません。

キーは低音から中音が多めです。地声最低音のmid1D#(D#3)もここで登場します。中音域は上がり切ってもmid2F#(F#4)までです。

全体的に力を抜いてリラックスした歌声で歌唱していきます。伴奏が小さいので、あまり大きすぎるとバランスが取れません。決して無理に出そうとしないのがポイントです。

英語歌詞の切れ目で歌唱が切れます。そのためリズムは取りやすいでしょう。スピードもそこまで速くないので、ここは音程を合わせることに注力しましょう。

Aメロ

フレーズの後半に向かうにつれ、キーが上がっていきます。最終的にはhiA#(A#4)という、Aメロとは思えないような高音も登場します。全体的にキーは高く設定されていますね。

音程変化は単調で、歌いや救感じるはずです。メロディがイントロから打って変わって疾走系になりますが、リズムに乗って歌うだけで音程は合わせられるでしょう。

やや力を入れて安定した歌声で歌唱していきます。高音部分は高いですが、やはり無理やりは出していません。キーが高いと感じる場合は調節するなどして、余裕を持てるようにしましょう。

ややスピードは速く、歌詞を敷き詰め気味です。しかし切れ目から次の切れ目までの間は短く、リズムは取りやすいです。さらに切れ目そのものも長いために、やや余裕が持てるパートです。音程も簡単なので、歌ってみると思った以上に歌いやすいと感じるでしょう。

Bメロ

Aメロよりもさらにキーが上がります。hiB(B4)やhiC(C5)といった超高音が頻発です。ほとんどの音がhiA以上という恐ろしい高音地帯となっています。

歌詞を敷き詰め始めます。音程変化は緩やかで歌いやすいですが、歌詞や歌い方を覚えておきましょう。高音と歌詞の敷き詰め具合のため、音程を合わせている余裕はありません。

発声に関してはAメロと同じく、強く安定した発声を行います。フレーズの3音目に関してですが、この部分は母音を伸ばす場合と、細かく切る場合の2パターンがあります。全部で4か所ありますが、どこがどちらなのかを覚えておくとらしさが出るでしょう。

サビ

Bメロと同じく、サビもほとんど高音地帯です。ロングトーンこそないものの、地声最高音のhiD#(D#5)を始めとして、ほとんどのキーがhiA以上となっています。

Bメロと歌詞の敷き詰めは同じくらいです。音程変化はBメロほど複雑ではないものの、ここでも細かい変化が多めになっています。中音域と高音域のシフトも緩やかで、急激な変化はほとんどありません。

やや強めの発声は継続しつつ、少し叩きつけるような形で歌唱していきます。1フレーズにつき切れ目が2つ存在します。1つ目の切れ目は短く、2つ目は長めです。1つ目はリズムを取るために、2つ目はやや短いですが軽く息継ぎをする用途に用いると良いでしょう。

切れ目を使いつつリズムを取っていくと良いでしょう。最後のロングトーンはやや低いですが、しっかりと発声をしていきましょう。

Cメロ

ありません。

ラストサビ

転調はありませんが、1フレーズのみ繰り返しがあり、その後アウトロに流れます。アウトロは英語歌詞ですがこちらも1フレーズのみです。音程変化も少なく、ほとんどが低いロングトーンなので歌いやすいでしょう。

カラオケで歌う場合の「紅 / X JAPAN」の総評

曲中での音域はmid1D#(D#3)~hiD#(D#5)とやや広めです。
地声最高音がhiD#(D#5)で、裏声は使われていません。ちょうど2オクターブで、高音は男性の平均的な音域を大きくオーバーしています。

参考:男性の平均声域

男性の平均的な声域

パート内部で、音域はほとんど変化しません。イントロがやや変化しますが、それ以外のパートは基本的には高音の連続です。高い部分は高い、低い部分は低いと綺麗に分かれています。

地声最高音はhiD#(D#5)とかなり高いですが、曲全体を通してhiA以上のキーの出現率が高めとなっています。
とくにBメロとサビに関しては8割以上がhiA以上となっていて、高音が連発されます。疾走系の曲であり、高音ロングトーンがほとんどないのが救いです。しかしそれでも、hiA以上を連発するのは厳しいと言わざるを得ません。

また低いパートもイントロくらいで、そのイントロですらmid2F#のキーが最高です。このキーも、男性の地声の限界にほぼ近くなっています。それ以外のパートはAメロですらhiA#が登場します。

正直ここまで高いと、相当高音の実力がない限り歌うのは厳しいでしょう。Bメロやサビでの高音連発を考慮して、地声最高音を歌いやすいキーまで下げるのがおススメです。

キー調整は、キーを6つ~7つ下げるのがおススメです。

これで地声最高音がmid2G#(G#4)付近になり、歌いやすくなると思います。「紅」はカラオケでは原曲キーが+3や+4に設定されていることが多いので、±0から3つか4つ下げればOKです。

地声最低音はmid1D#(D#3)となっていて、低音の余裕はないように思えます。
しかしこのキーは一瞬のみ登場します。なので実際には最低音はもう少し高くなります。mid2A(A3)付近が最低音になるので、余裕はありますね。

さらに低いのはイントロのみで、イントロが終われば低音はほとんど登場しません。多少低音が苦しくても、気にしないというのも一つの手だと思います。

音程難易度は普通になります。
確かに疾走系の曲でややスピードも速く、歌詞も敷き詰めています。しかし音程変化は単調で、歌いやすい部分が多いです。そのためしっかりと歌詞と歌い方を覚えれば、流れに任せて歌うだけで音程が合うようになります。

少なくとも音程が合わせにくいと感じる部分はありませんでした。音程よりも高音の維持の方が問題だと思います。

以上を考慮して、

総合的な難易度ではやや易~やや難になると感じました。

キー調整をしなければ「やや難」、キー調整をすれば「やや易」です。キー調整をしない場合は確かに高いのですが、高音のロングトーンがないために「Tears」や「Forever Love」ほどの苦しさは感じませんでした。

キー調整をする場合は余裕があるキーで歌唱しても良いですが、自分の限界ギリギリのキーで楽しむのもアリだと思います。とくに「紅」は疾走系の曲ですので、「思う存分高音を出して楽しみたい!」という人も多いでしょう。

もちろん無理のある歌唱は喉にダメージを与えますが、例えば自分の限界の声域-1のキーを最高音に設定するなどすると楽しめると思います。高音が得意な人ならば、下げるキーを3つ程度にした方が楽しめるでしょう。ここに関しては自分の声域と相談してみてください。

「紅」はX JAPANの曲の中でも知名度が高い曲です。曲の性質から盛り上がりやすく、歌っていて楽しい曲でもあります。にもかかわらず、高音がメインのために音程難易度は低く設定されています。キー調整をすれば習得がしやすい、おススメ曲と言えます。

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